受験体験記 (Class of 2016)


1.男性(私費、食品商社出身)

 

■プロフィール

職種(経験年数):食品商社(製造、販売)(8年)

海外経験:【駐在】米国2年

 

■Why MBA?

キャリアの伸張を考えていた中で、米国駐在時に、MBAホルダーの方と話をしたことがきっかけです。当時、単科大学で受講していたMarketingの授業がインタラクティブで面白く、それも後押ししました。駐在時は、日本にいた時とは大きく異なる文化に面白みを感じる一方、日本企業とのやりとりも多く加えて事務所も日本人のみの環境でした。留学をし、真にインターナショナルな環境に身を投じることで、自分をストレッチさせることが出来ると考えました。

 

■Why ESADE?

・collaborationを特徴としており、グループワーク主体のカリキュラムが組まれている中で、今後確実に必要となるチームワークやリーダーシップを学ぶ為に最適だと思ったため。卒業生や在校生に話を伺う中で、その雰囲気からcollaborativeな人間性を強く感じたため。

・在職中に米国とアジアでのビジネスを経験した中で、経験することが出来なかった欧州にアクセスしたいと思ったため。

・40カ国以上の生徒から構成されており、diversityに富み、その中でグローバルスタンダードとはどういう物かということを学ぶことが出来ると思ったため。また、クラスサイズが150人程度と小さく、より深い人間関係が構築出来ると思ったため。

 

■TOEFL/GMATの学習

TOEFLは20回程受験、GMATは3回受験しました。両試験とも非常に苦労しましたが、特にTOEFLに関しては、仕事も落ち着かず途中2年程中断したりと、非常に長い道のりでした。AffinityやE4TG等の塾やWeb TOEFLといったオンライン講座にお世話になりました。OGを解ききってしまった後は、韓流本が実際のテストにレベルが近く問題数も多くおすすめです(私はRとLの”MAP”という教材に取り組みました)。また、最後はOnline Prepを最低週1回は行い、テスト慣れと共に更なるベースアップを図りました。GMATは主にMeisterとAffinityで取り組みました。Meisterは費用がかかるものの、短期集中方で大きなベースアップになりました。またAffinityの授業は非常に理論的で、わかりやすく、効率良く勉強することが出来ました。特に、文法の基礎がなかった私には、「SC戦略基礎講座」でSCで必要とされるポイントを体系的に学んだことをきっかけに、学習が大きく進みました。また、個人カウンセリングを通じて、勉強方法やテスト本番の戦略を含めアドバイスを頂いていました。

 

■推薦状/エッセイ準備

推薦状は元上司と顧客にお願いしました。顧客には、カウンセラーから入手した一般的な質問に記入してもらい、それをもとに質問に合わせ自分で編集する形でした。元上司からは、カウンセラーとも相談しながらも基本は自分で書き上げ、それに了承を得る形でした。尚、当時の直属の上司にお願いしたところ、本来引き止める立場であるからという理由で断られました。稀にみる状況かとは思いますが、特に内資の私費の方は、念のため頭にいれておいた方がよいかと思います。

エッセーに関しては、非常に悩みました。主に理想と現実をどのように組み合わせるかといった点で、カウンセラーと徹底して議論を重ねる中で、最後には納得したものを書き上げることが出来ました。自分だけで悩んでいてもなかなか書き進まない場合も多い為、カウンセラーを含め、信頼出来る友人など、都度助けを求め、出来るだけフィードバックをもらうと良いと思います。

 

■インタビュー

Asia担当AdmissionのMaryさんと東京で一度実施しました。ケースインタビューと通常面接を続けて行う形でした。通常面接は一般的な質問のみで、Essayに盛り込んでいた東南アジアの仕事に関連させ、とても話しやすい雰囲気を作ってくれました。

面接対策は、カウンセラーとSkypeや対面で7回程行いました。時間も限られていますが、実施すればするだけ伸ばすことが出来ます。都合がついた時は、商談の合間の昼休みを使って、カフェで待ち合わせて面接練習をしたりもしました。練習を重ねれば慣れますが、準備出来ない質問もありますので、そのような時は、心折れず自信を持って回答することを心がけていました。

 

■実際にESADEに留学してみて

同様にバルセロナに所在するIESEの方を中心に、他校の方とも度々情報交換を行いますが、入学して改めて学校によるカルチャーの違いを感じています。コラボレーションが特長のESADEにおいては、グループにアサインされる課題がとても多く、週によってはほぼ毎日グループミーティングとなり、ダイバーシティーの中でのチームマネージメントを否が応でも体感できます。また、特に経済学や人事の授業等、国により状況が異なるテーマにおいては、各国出身者の経験に基づいた発言が、議論に深みをもたせ、ESADEのダイバーシティーの特長を強く感じています。授業以外においても、トレックやケースコンペティションを始め、様々なアクティビティーがあり、チャレンジングな日々を過ごす中で、素晴らしい仲間に囲まれていることを実感する毎日です。

 

■受験生へのメッセージ

諦めなければ受かります。合格したから言えるメッセージだとは思いますが、それが事実です。私もMBAを目指し始めてから足掛け4年程かかり、とても苦労しました。出来るだけ早く、受験仲間をつくって下さい。様々な方から色々なアドバイスがあるかと思いますが、迷った時には自分自身を信じて決断して下さい。一度留学を目指し始めた皆さんなら、きっと合格を勝ち取ることができるはずです。


2.男性(企業派遣、製造業出身)

 

■プロフィール

職種:住宅機器設備メーカー営業(11年)

海外経験:なし

 

典型的な純ドメで、これ以上ないほど英語に苦しむ毎日でしたが、合格することができました。私ほど低いスタート地点から受験を始める人はほとんどいないでしょうから、誰にでもチャンスはあると思います。単に英語・学歴・知性だけではなく経験や信念次第でチャンスを得ることができるのがMBA受験です。社会人・人としての総合力で勝負!(とは言えスコアメイクができるにこしたことがありませんが・・)を私が常に頭の中に置いていたことです。頑張り続ければ必ず道は開けてきます!我々の失敗や遠回りを教訓にして、健康的に効率よく受験を進めて頂くのが私の願いです。

  

■Why MBA?

受動的な理由としては会社がドメスティックなマーケットからグローバル展開をこれから進めていく中で、MBA社費派遣制度を導入したことが目指すきっかけとなりました。その中で自分の年齢を考えた時に今(2年前)がラストチャンスだと感じ、すぐに行動に移しました。MBA留学体験記などを読み漁り、自分の人生を変える大きなチャレンジの定義付けを徹底的に掘り起こし、絶対にブレない思いと覚悟を持ちました。

 

能動的な具体的理由は、①住宅産業初のグローバルカンパニーにチャレンジしたい、そのリーダーになりたい、②営業として社会人として緩んできた成長曲線をもう1度ストレッチしたい、③社内的に営業としての道を切り開きたい、④純ドメで知らない世界が多すぎて、もっと大きな世界・違う価値観に飛び込んでいきたい、⑤グローバルなネットワーキングを構築したい、⑥もう1度学生生活を送りたい、です。なぜ「今」かというと年齢的な限界と社内事情、営業として現場・顧客・市場・商品など一通りやりきったので、この時点で新たなステージにチャレンジすべきだと思ったからです。

 

■志望校の選び方

私が過去と現在と未来を重ね合わせて抽出したのは①Diversity ②Cooperation ③Networking ④Locationです。これらの要素を重視して、まず「日本人のためのMBAベストスクールガイド」で目星をつけて、AGOS夏祭りや各校説明会にできるだけ参加し、多くのAlumni・Admissionと話をしました。それに加え各校のHPやネットワーキングしてからの情報収集・Alumni面談を重ねて絞り込んでいきました。最終的には自分のテストスコアを照らし合わせながら決定しました。

 

志望校選定要因は価値観によりますし、社費の方は色々縛りもあるでしょうから、色んな要素を考えてみて下さい。ランキング・場所・規模・専攻・授業携帯の割合・カルチャー・ネットワーキング等考える要素はいくらでもあります。またMBAはグローバル化が進む中で、Cooperativeなリーダーを生み出したいが為にどの学校にも「Leadership」「Cooperation」など共通の重視するカルチャーを謳っています。どこも同じに見える・・・というのが私の最初の感想でした。違いを見極めるのはそこにいる・いた人達と話した時の感覚が最も大事だと思います。在校生・アラムナイ・アドミッションと話した時の直感は嘘をつかないと思うので、ぜひ説明会や面談・Visitを重ねて頂ければと思います。

  

<アメリカとヨーロッパの違いについて>

私は当初はアメリカの学校を受けて、最終的にはヨーロッパの学校に切り替えました。どちらがいいという議論は避けますが、結果的には自分の求める学校に合格できたと思います。

 

当初、私は「やはりMBAと言えばアメリカだろう」といったぼんやりした内容でアメリカの学校ばかりを調べ、ヨーロッパの学校は選択肢に入れていませんでした。しかし2014年春の段階でヨーロッパに切り替えました。ヨーロッパは人間性・職歴・功績・カルチャーとのフィットを重視すると思います。特に、ヨーロッパの学校のDiversityは素晴らしかったからです。その中でもESADEは40カ国以上の国籍を持つ生徒で構成され、International率は95%を超えます。一方アメリカは大体30~40%。志望校のCriteriaの一番にDiversityを置いておきながら、なぜヨーロッパの学校に最初から目を向けなかったのだろうと、今更反省しきりです。アメリカとヨーロッパのどちらが自分を成長させてくれるかは、よく吟味して検討して頂ければと思います。

 

■TOEFL/GMATの学習

<TOEFL>

人生で一番辛い経験は?と聞かれたら「TOEFL」と答えるかもしれない程苦労しました。。純ドメにとっては悪魔のようなテストだと思っています。重宝した茅場町・立川のテストセンターはもう訪れたくありません。ただMBA合格後の学生生活のことを考えると本当にいい経験・トレーニングになりました。ポイントはR,L,S,W全てをバランスよく向上させることで効率的に点数は上がっていくと思います。私はLがまず苦手で、最初はTOEFLのOGの音声を聞いても全く何を言っているのか聞き取れないレベルでした。またSとWも御多分に漏れずアウトプットが全くできない日本人という感じで歯が立たない日々の連続でした。2012年12月の初TOEFLが44点、とりあえずRだけは戦えそうでしたが、その後も8月に60点台に陥るなどどん底で、1年近く先が見えない状況でしたので、私が何を言っても説得力がないのですが、反面教師にして頂ければ幸いです。

 

・Reading

ここは唯一受験で培った力が活きたセクションでした。基本はボキャブラリーの強化(約1万語)と文法の再確認だと思います。その基礎の上に速読・多読を重ねれば満点近くは純ドメでも取れるセクションなので、ぜひここで稼いでほしいと思います。毎日1時間は英文を読む時間を取れれば十分です。TOEFLのRはとにかく基本に忠実に解くことが大事で、主旨が読み取れれば大抵の問題は答えられます。時間が無くて焦りますが、常に主旨は何か、この問題はなぜこれを聞いているのかをすばやく捉えることができれば20点台後半はすぐに届くと思います。本当に難しい問題は42問中2~3問ですので焦らずタイムマネージメントをしましょう。

 

・Listening

恥ずかしいお話ながら20回受験してLが20点を超えたのがたったの3回でした。いつまでたっても何を言っているのかさっぱり分からない、という感じでしたが、シャドウィングと音声の倍速を上げてのディクテーションなどで徐々に点数が上がってきました。耳ばっかりはしょうがいと割り切り、筋トレのようなシャドウィングをしながら、時には映画やTEDを聞いて楽しみながら聞いていたら、ある時から急に耳に入ってくるようになりました。受験終了後に受験したTOEFLのLが26まで上がったので、メンタル面も大きく影響していたのかと思います。よく聞こえるようになってきてから気づいたことは、結局Rと一緒で主旨さえ捉えることができればそこまで手強いセクションではないはずです。

 

・Speaking

これまた大変な苦労を重ねたセクションです。2013年4月時点では、まだ恥ずかしくて人前では英語なんて喋れない、というレベルでした。AGOSのネイティブスピーカーとも会話なんてできない状況で、とにかく恥を捨てよう・話す機会を多く持とうということから始めました。レアジョブで毎日1時間、シャドウィングで発音の改良をして、ネイティブが間違えないであろう基本的な文法ミスを極力減らすよう努めました。Sは9点から始まり最終的には23点まで上がったので、とにかく純ドメにとっては数・経験が物を言うセクションだと思います。またどんな分野にも適応できる自分の得意パターンをいくつか用意しましょう。

 

・Writing

Rで文法とボキャブラリーに自身のある方はうまく活かせるセクションだと思います。ただ仕事で英語を使っていないと、想像以上にタイピングに時間がかかるので、これは時間をかけて練習した方がいいでしょう。何かを覚えるときに常にタイピングする癖をつけると相乗効果でいいと思います。諸説ありますが、結局は量を打てた方が高得点に繋がるのは間違いないようです。英語の論理構成を間違えずに基本的なことをたくさんタイプすること、それだけで満点近くは取れるはずです。私はDr. Writeという所も使い、基本的な間違いをなくすよう訓練もしました。

 

<GMAT>

TOEFLと違い本当に謎の多い試験でアドバイスのしようもないというのが本音です。同じく帝国ホテルには二度と近寄りたくありません。が、当初はかなり自信のあったテストで、700点は絶対超えられると信じていました。TOEFLのマイナス分をカバーするつもりでいましたが、あえなく失敗しました。MもVもとにかく最初10問(+できれば最初の30問)までが大事だという話ですが、最早それを語るには至れないレベルの為、意見は差し控えます。精神面・体力面・運が大きく影響するのは間違いないですが、いずれにしても戦えるベースの力は必要です。帝国ホテルを嫌いにならないよう皆さん頑張って下さい。

 

・Quantitative

高校受験までの数学で十分ですが、英語の数学用語だけはすぐに頭に思い浮かべられるようにしましょう。あと日本で馴染みがない標準偏差あたりはしっかり見直した方がいいと思います。自分はやりませんでしたが、マスアカなども質の高い問題を提供してくれるらしいので参考にしてみて下さい。Mはタイムマネージメントが重要な気がします。最初の20問位はイージーに解けますが、その後急激にレベルが高くなるので、焦らず数問は間違えても満点はでるという気持ちで臨めればいいと思います。

 

・Verbal

Rが苦手な人にとってはかなりきつい試験ですので、TOEFL以上にボキャ増強・文法の再理解・多読・速読をお勧めします。加えてGMATルールというのをどこの予備校でも教えもらえると思うので、それが実践で使えるレベルになるまで繰り返し復習するといいと思います。SCはとにかくルール、CRは論理、RCは主旨という大原則さえ間違わなければいい点は取れるはず、取れたはずなのですが。。VはやはりOGなどOfficialなもの以外にはあまり手を出さない方がいいと思います。他の問題に手をつけて点数が上がったという人をあまり聞きません。

 

・IR

MとVができればただの複合問題なので問題ないと思います。ただ時間は絶対に足りないので、タイムマネージメントと捨てるものは捨てるとはっきりした方がいいでしょう。またIRを評価に入れていると聞いた学校はまだ聞いたことがないので、ルールさえ覚えて4~5以上取れれば特に勉強する必要はないでしょう。

 

・AWA

TOEFLのWができれば問題ないと思います。基本の英語の論理構成に、GMAT特有の癖というかAssumptionを盛り込めれば4以上は出ると思います。こちらもやはり多少の量は必要なので、タイプするのに慣れておいた方がいいでしょう。3点台でなければ特にアドミッションも気にしないと思います。

 

私はPrepでも大体700点以上出て、AGOSでTutorをお願いして実力を見てもらった際にもVは35以上出そうだと言われましたが、本番は散々でした。昔は試験慣れしていて緊張などしなかったのですが、今は無意識に会社のプレッシャーや5回の受験・1ヶ月間隔ルールが頭に残って力を発揮できなかったのかもしれません。私以上に力のある人でも結局600点を超えられなかった人が何人もいます。苦手意識を作るとドツボにはまりますので、700点を超えられる力をつけてから1回目の受験に臨むのがいいのかもしれません。

 

■レジュメ

・最初はAGOSさんのカウンセリングでスタートしましたが、他の人からの勧めでαリーダーズさんという所で9月からカウンセリングを切り替えました。レジュメはアドミッションが一番先に読み、自分自身を評価される基盤になるものだから一番力を入れて書け!という指導のもと20回は作り直したと思います。徹底的に自分自身を見つめ直し、過去の経験・価値観から現在の自分・仕事があり、未来をどうしていきたいかということをこれでもかという程論理的に練り直しました。ここをしっかり作ったおかげでエッセイもすんなり書けましたし、その後の自分を紹介する場面やインタビューでも特別に困ることはありませんでした。私は純ドメで国内の中小企業が顧客の営業職の為、本当に特筆すべき点・功績などがなく、最初は何を書いていいかかなり苦労しました。ただロジックと具体的事例がしっかりクリアに表れていれば説得力はあるはずです。

 

■エッセイ

正に受験の肝となる部分なので、十分に時間をかけて納得のいくものを作るべきだと思います。また、カウンセラーとの相性というのが最重要ポイントになってくるので、慎重に選ぶのもいいですし、途中で違うと思ったら思い切って切り替えるがいいでしょう。受験が佳境に入ってくると、誰よりも心の拠り所となるのがカウンセラーです。レスポンスが悪い・いい加減・向こうの思いばかり押し付けてくるなど自分の価値観に反するカウンセラーだと致命的になるので、ぜひいい出会いをしてほしいと思います。

 

Why MBA, Why Now, Short and Long Term Goal, Why School, Achievement, Failure, Leadership, Cooperation, Contribution。これらは聞き方を変えてきたりしますが、とにかくこれらの軸の質問に一貫した論理(過去と現在と未来を繋げて)で自分の中でまとめて英語にすればベースは出来上がるでしょう。あとはいかに自分がその学校に対してメリットがある人間か、というのをアピールしていくのがいいと思います。

 

■推薦状

私は社費派遣ということもあり、そのまま直属の上司と若手時代の上司に頼みました。意外とこういうお願いも喜んでくれたり、MBAにチャレンジする自分に刺激をもらってくれる、というのが受験を終えてからの感想です。まわりにもお願いして断れたという話を聞いたことはありません。2人、もしくは3人に今のうちから手を打っておいて下さい。

 

内容としては自分のいい面を別の角度から書いてくれるのがいいでしょう。同じような内容が2通あっても意味はないので。またできるだけ具体的な事例を書いてくれるようにお願いしておいた方がいいと思います。とかく日本人は抽象的に表現しがちですので、入念に「具体的に」とお願いしたほうがいいでしょう。

 

■インタビュー

私の場合は最後までスコアメイクに苦しんだので、十分に準備する時間はありませんでした。加えてとにかくListeningとSpeakingに難があったので、エッセイでも突き詰めた自分の軸と論理を英語で話せるようにセルフで特訓したり、レアジョブで毎日聞いてもらいました。その後アゴスのカウンセラーと4回レッスンを行い指摘をもらいながら進めました。営業職なので面接自体は得意でしたし、内容はしっかりしていると言われていたので、英語で話す時のクオリティーを下げないように繰り返し練習しました。ただ面接までたどり着けない学校が多かったので、自分の優先順位はとにかくスコアメイクで面接は後回しでした。皆さんこうならないようにしっかりとスコアメイク頑張って下さい。

 

日本の面接と違い、基本的にはこちらの良い所を引き出そうとしてくれる面接が多いので、それほど緊張せずに、また準備をしなくてもいいかと思います。ESADEの場合は、などまずはこちらをリラックスさせてくれるような話題から入り、オーソドックスな質問を具体的に掘り下げていくというスタイルでした。当たり前の話ですが、自分が最もアピールできると思う話、向こうが興味を持つであろうという話、学校に貢献できるという話に持っていく為の伏線をインタビューの最中に仕掛けていくことが重要だと思います。答えはクリアに具体的にが鉄則ですが、その中に得意分野にもっていく為の答え方を考えることをお勧めします。

 

■その他役立つ情報

・ネットワーキング

英語が得意な人も、スコアに余裕がある人も、MBA受験はみんながいずれかの段階で苦しみます。またこの苦しみを理解してくれるのはMBA受験を経験している・経験した人達だけです。多くの人には何がそんなに大変なのか分かってもらえませんし、妬み嫉みで心無いことを言う人達もいます。そんな時の為にもネットワーキングは最重要視してください。絶対に一人では戦いきれません。受験仲間やアラムナイ・カウンセラーから有益な情報をもらえることもあれば、受験仲間とどうしようもない苦しみを共有して色々と吐露した方がいい時もあります。また説明かで知り合ったアラムナイやアドミッションとの繋がり(名刺交換やメール交換)が受験の最後に役に立つかもしれません。またこの受験の機会はこれ以上ないほど異業種の人達や優秀なビジネスマン・刺激を与えてくれる人達と出会える場です。

 

私はドメスティックで閉鎖的な住宅業界の営業職でしたので、こんなにもMBA受験で知り合う方々から色んなものを頂けるとは!と目からウロコでした。ぜひ一つ一つの出会い・繋がりを大事にして広く深くネットワーキングをして下さい。必ず最後に皆さんのお役に立つはずです。

 

・キャンパスビジット

私はビジットを計3回行いました。10月に行った1回目の理由はモチベーションを上げる為です。秋の時点でTOEFLが80点前後と絶望的な状況で心が折れそうな時に、もう1度自分を奮い立たせるため、自分の目指すべき学校を目に焼き付ける為に行ってきました。結論を言うと、行って本当に良かったと思っています。向こうで学ぶ生き生きとした学生や優秀な教授・日本とは違う環境が大変な刺激になり、日本に戻ってからもう1度やり直そうと覚悟を決められました。本来余裕がある人達が行くものなのですが・・こういう行き方もあると思って下さい。

 

2回目・3回目は面接込みでアドミッションに熱意を伝える為です。ビジットしての面接も日本での面接も評価に差はないと言われていますし、英語に自信がない場合は英語力の無さを露呈するリスクがあるから日本でのアラムナイとの面接を選択しろとよく言われましたが、私の場合は普通に受験していては絶対に合格しないスコアでしたので、何か少しでもプラスになればと思い全てビジットでの面接を選択しました。合格を頂いたESADEではそのあたりがうまくいったのかと思います。人間性と職歴を評価して頂いたので滞在中に合格をもらえると確信できました。加えてビジットしての不合格なら納得できるという理由もありました。

 

■受験を振り返って

ここまで苦しかったと書いておきながらなんですが、合格して3ヶ月も経つと何がそんなに大変だったのかと思うほど今はあっさりしています。今回振り返ってみてようやく色々と思い出せたことも多くあります。苦しみを忘れそうなのは、皆さんも私ももっと先の、もっと大きな目標に向かっているからここは通過点でしかないからだと思います。受験が最終目標なんかにならない人達がこのMBA受験にトライしていると感じています。プレッシャーや自己嫌悪で追い込まれる日があるかもしれませんが、そんな時は自分を俯瞰して見てみて下さい。また一歩先のステージに進めるはずです。

 

また受験中は無我夢中でしたが、自分が大きく成長して変化したことを今は感じます。それは周りが自分に影響されて刺激を受けて変わろうとする姿を見るときに強く感じます。きっと皆さんの周りでも皆さんに影響されて既にプラスの要素を与えている、それがMBA受験だと感じます。もちろん本当に大事なのはこの先ですが、誰も応援してくれない、孤独だと思わないで下さい。妬み嫉みもいずれプラスの方向に動き出します。我々の経験を活かして、あるいは反面教師にして、皆さんが無事志望校に合格することを心よりお祈りしています。諦めなければ絶対に大丈夫、苦しい状況でもやり続ければ必ずある日急に道は開けます。皆さんが世界を変える人材として、日本のチェンジエージェントとして羽ばたくことを心よりお祈りしています。最後までお付き合い頂き本当にありがとうございました。