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ESADE Japan Trek(Class of 2014)

1. ESADE Japan Trekとは?

ESADE Japan Trekは、ESADE日本人学生の有志が企画し、他国出身の生徒たちに日本を案内するイベントです。

トレックには2つの目的があります。1つは旅行を通して日本をより深く知ってもらうこと、もう1つは企業訪問を通じて日本のビジネスの現場を見てもらうことです。多くのビジネススクールで実施しており、ESADEにおいても最も関心の高いイベントの1つです。

 

2. ESADE Japan Trek 2014 

【日程】 2014年11月22日~29日(6泊8日)

【ルート】 大阪→京都→名古屋→熱海→東京

【参加者】 日本人オーガナイザー4名、ESADE生(交換留学生含む)とその家族19名

【概要】

 

ESADEでのJapan Trekは、2014年度で2回目となりました。

観光では、清水寺・伏見稲荷などの神社仏閣や、渋谷・銀座などの東京都心を訪れました。文化の面では、着物や温泉を体験しました。食事も、寿司・京懐石・お好み焼きなどさまざまな日本食を味わってもらいました。

また、ビジネスの面では、トヨタの自動車工場を訪問し、Operationsのクラスで学んだトヨタ生産方式の現場を実際に見学しました。

 

3. ESADE Japan Trek 2014 オーガナイザー体験記

今年は11/22〜11/29の日程で "ESADE Japan Trek 2014"を開催しました。

行程は、大阪、京都、名古屋(トヨタ)、熱海そして東京。オーガナイザーの日本人4人を含めて参加者は23名。1学年150人規模のESADEとしては良い感じの比率で参加者が集まりました。

 

Japan Trekの準備には非常に時間がかかります。今回ESADEではJapan Trekを11月に行ったため、準備は春から始まり、みんながバラバラになる夏休みを挟み、そして秋からはミーティングも含めて多くの時間を費やしてきました。4人のオーガナイザーはそれぞれ個性が異なる面々ですが、お互いの強みを活かしながらこのトレックの企画と運営を行って来ました。私はこういった団体旅行のアレンジの経験はありましたが、今回のトレックに関しては予測不可能さを見越すのが大変で、フレキシブルに運営出来るよう相当配慮しました。

 

日本での1週間は本当にあっという間で、体力も気力も限界まで使い切った気がします。同級生は本当に日本での滞在を満喫しようと朝から晩まで一生懸命なので、こちらもそれに応えようと当日の運営にも力が入りました。また、当初は文化的な差異(特に食事)で合わないことがあったらどうしようとか考えたりしましたが、そこはダイバーシティに富んだ環境下で育ったESADE生、みんな異文化体験にとても積極的で杞憂に終わりました。

 

私にとって、外国人に日本を紹介するという経験は初めてでした。1年半前に日本を出てスペインで暮らし、ある程度日本のことも客観的に見られるようになったつもりでしたが、それでも本当に学びが多かったです。友人達との会話から、日本は本当に誇るべきものが多い国だと実感しましたし、そのいくつかに自分が気づいていないことも実感しました。自然が豊かとか経済がとても発展しているとかオペレーションが正確とか目に見える点は多々ありますが、それ以上に、街が綺麗さを保っていることやお寺・神社または自然や季節への信仰、歴史やそれから来る考え方など、普段当たり前と思って過ごしていることや上手く説明出来ないことから実は深い影響を受けていると実感しました。

 

今回のJapan Trekの開催は11月末という、2年生の卒業が近いタイミングでした。ビジネススクールにいると、日本は不況とか財政破綻寸前とかネガティブな立ち位置での議論が多いです。しかし参加者からのトレックへの凄まじい反響の大きさを見るに、日本にはそれ以上に良いものが多いと知ってもらえたかなと思います。また、自分でも日本には誇れるものが本当に多いと再認識できました。Japan Trekは企画、運営のスキル的な面だけでなく、自分のアイデンティティを再発見するという点でも良い経験でした。卒業後も一日本人として精進して行きたいと改めて思えるイベントでした。