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HULT Prize Case Competition(Class of 2014)

ビジネススクールだからこそ経験できることの一つとして、Case Competitionがあります。ESADEも積極的に様々なCase Competitionに参加し、ESADEならではのチームワークを発揮して多くのコンペで優勝をしています。

 

Case Competitionでは、複数人でチームを組んで、主催企業や団体から出されたビジネス課題について分析を行い、解決策を提案することが求められます。そのため、様々なバックグラウンドを持った多様な生徒が議論を重ねてcreative & innovativeな提案をチームとして示すことが重要になります。その点、ESADEはDiversityやTeamWorkに強みがあるため、優れた成績を挙げることができています。すでにClass of 2014では4つのCase Competitionにおいて、他のトップスクールを抑え、ESADEが優勝をおさめています。

 

日本人はアジア/先進国としてもユニークな視点を持っているため、みな積極的に参加しチームに貢献しています。

 

私もHULT Business SchoolとClinton Foundation(クリントン元大統領が主催の基金)が共同で開催している世界規模のHULT PRIZEというCase Competitionに、ESADE代表として参加しました。

 

世界中のビジネススクールから各代表1校が5つの地域予選(サンフランシスコ、ボストン、ロンドン、ドバイ、上海)に参加し、各地域の優勝者は秋にニューヨークで行われる決勝でクリントン元大統領などの前でプレゼンを行うことができます。最終的な優勝者には1万ドルの資金が与えられ、実際にビジネスを始めることができるという大規模なCase Competitionです。

 

今年のHULT PRIZEのテーマは”Food Security”. 世界のスラムでどのように持続的に食の安全を確保していくか、その解決策を“ビジネス”という形で提案することが求められました。

 

私のチームはウズベキスタン人、インド人、ウクライナ人、インドネシア人、そして日本人の5人構成で、それぞれ元国連職員、教育NGO主催者、サプライチェーンマネージャー、銀行員、E-commerceマーケティングマネージャーという多様なバックグラウンドを持ったユニークな人たちで構成されたとても良いチームでした。チームメイトからも日々学ぶことも多く、どんどんと自分の世界が広がっていくのを実感しました。

 

週に2〜3回ほど集まり、リサーチ、分析、ディスカッションなどを重ねていきました。ビジネスプランの策定、ファイナンス、マーケティング戦略など実際にそのビジネスを始めることができるレベルまで準備をする必要があり、時には激しく意見をぶつけ合い白熱しすぎる場面も多々ありました。日々の授業の準備や宿題に加えて行う作業のため、皆どんどんと疲弊していきました。教授や企業のCEOに時間を作って頂きプレゼンをし、フィードバックをもらう。またそこから練り直す。といった作業がギリギリまで続きました。

 

しかし、そういった時間を重ねてなんとかドバイの会場でプレゼンを終えた時には、チーム全員が達成感と感動で抱き合って喜び、そこに至るまでの辛い出来事も一気にかけがえのない経験に変わっていました。

 

このケースコンペに参加したことで、全く違う価値観を持ちながらもひとつの目標に向かってチームとして努力する、その難しさと、同時に尊さも感じました。真にグローバルなステージで活躍するビジネスパーソンとして非常に重要なものを学ぶことができ、良い経験となりました。