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Term3の振り返り(Class of 2014)

Term3は春休み (イースター休暇) 直前の3月18日に始まり、5月31日に終了しました。授業科目はManaging People、Entrepreneurship、Strategy II 、Operations II、Global Marketing、Management Information Systemsの6科目でした。

 

Term3で受講する科目は、以前のTermに比べてより実践的で す。情報戦略や人事戦略といった専門性の高い科目が含まれるのも特徴です。専門性が高まるにつれて、MBAカリキュラムの中でもESADEが重視する内容が顕著に現れるようになり、Entrepreneurship & Innovation、Global Business等を学ぶことができます。

 

MBAコアコースも終盤を向かえ、クラスの雰囲気も慌しくなってきます。私費学生(特に日本人以外)は、夏休みのインターンの面接・起業訪問なども並行して行うため、時間管理がこれまで以上に困難になっていきます。厳しいタイムスケジュールの中でも、Term1&2での経験を生かしてチーム作業をより効率的・効果的にこなしていくことになります。周囲の学生を見ていても、皆、成長の跡は確かなものがあります。チームあるいはクラスでの発言を聞いていると、議論の質が上がってきており、MBA生らしさが増してきていることが感じられます。

 

個人的にはEntrepreneurshipの授業が特に興味深く感じました。この授業では、新規事業開発に関する知識や心構えを学びます。ここでのEntrepreneurshipはベンチャー企業の立ち上げに止まらず、既存企業からの新事業創出も含まれます。Termを通じたプロジェクトは二つのオプションが選べます。

(1) 自分たちで新規事業のアイデアを考え、そのビジネスプランを作成する。

(2) アーリーステージのベンチャー企業に対して、事業モデルを分析し、ビジネスプランにまとめる。

 

いずれにしても、新規事業に必須の概念(Business Model Canvas等)を応用する良い機会になります。さらに、そのビジネスプランは最終プロジェクトに引き継がれ、その事業モデルをより洗練させていくことになります。ここでの活動を通じて、卒業後の起業につなげる学生もいます。

 

私はEntrepreneurshipコースを通じてビジネスモデルの「検証」の重要性を強く学びました。新規事業というと、突拍子もないアイデアや非常に専門的な技術が注目されがちです。しかし、全ての新しいアイデアは検証が必要であり、その検証結果に応じて、アイデアを少しずつ改良していく必要があります。例えば、クラスの課題の中で、複数回、家族・友人・同級生以外から見込み顧客を探して、インタビューを取り、ニーズを探ることが要求されました。そのような検証の活動をビジネスモデルのあらゆる観点で繰り返していくことで、アイデアが形になっていくということを身をもって学ぶことができました。

 

Term3をもってコアコースは終了になります。選択科目では個人の興味に応じてより専門的な講義を受けることができます。選択科目として用意される科目の中には、よりESADEらしさが現れたものもあります。そして、ESADEでは、12・15・18ヶ月コースとFlexibleに選択できるため、その後の過ごし方は各人別々になります。夏休みに集中講義を受けたり、交換留学に行ったり、またはインターンシップを始めたりします。そのため、互いの進路によっては卒業式まで会えない学生もいます。Term3の修了は一年間机を並べた同級生との再会を約束する、感傷的な時間になります。

 

(2012年入学:Class of 2014)