在校生の声

MBA授業を通じて学んだこと、感じたことを振り返る「在校生の声」を掲載しています。

Term1の振り返り

(2012年入学:Class of 2014)

 

8月最終週のWelcome Weekが終わると、すぐにPre-termが始まります。9月最終週のPre-termExamを経て、休みなくTerm1(10月〜12)というのが全体のスケジュールになります。

 

Pre-termにおいてはAccountingⅠ、Introduction to EconomicsLEAD別途掲載の説明参照)、StatisticsProject Management FundamentalsTerm1においてはAccounting IIEconomicsBusiness Analysis to ValuationBAV)、Marketingが必須履修科目になります。また、Career Impact Cycle (CIC) やスペイン語の授業も並行して行われます。Pre-TermTerm1の授業を振り返ると、Term2へスムーズに移行できるよう理論的知識の実践的習得に重きが置かれていたように感じます。

 

Pre-termでは、お互いの人間性も知らないないまま、多国籍のワーキンググループをアサインされ、グループ課題をどのように進めていくのか等、大変戸惑ったのを思い出します。そうした不安を解消すべく、週末に日本人同級生で勉強会を開催し、お互いのバックグラウンドをうまく活用しながら知識を共有したりもしました。こういった点にもESADEが掲げる多様性、協調性が体現されているように思います。ちなみに、私のワーキンググループはアラブ首長国連邦、インド、ノルウェー、ベルギーからなる5人チームだったのですが、グループ課題や各種プロジェクトを通じて、お互いの文化や価値観を学ぶと同時に、その中で如何に個人として貢献していくのかを考える良い機会になりました。グループのスタイルにもよるかと思いますが、私のグループはかなりの時間を共に過ごしたように思います。

 

個々の授業についての説明は割愛しますが、いくつかのプロジェクトについて簡単に触れておきます。Economicsでは、グループで1つの国を選択し、その国ついて分析するプロジェクトがありました。我々のグループはオランダを選択したのですが、1つの国を深く分析することで、授業で習った理論を効果的に習得する同時に、その国におけるビジネスチャンス、課題等を知る良い機会になりました。BAVのプロジェクトでは、1企業を投資の観点から分析する機会がありました。我々のグループはGoogleをアサインされたのですが、個別企業の財務分析のみならず産業動向分析、競合分析といった見地から包括的に企業を分析する作業は実際の投資銀行や戦略系コンサルティングファームでの実務に近いものがあると思います。また、同プロジェクトはTerm2に開講されるFinanceValuation Project(企業価値評価、買収交渉を買手と売手に分かれて行うシュミレーションプロジェクト)にもリンクしています。

 

Pre-termTerm1の期間は、多くの日本人私費学生にとっては、MBAの授業や課題と並行して10月に開催されるボストンキャリアフォーラムに向けたアプリケーション準備、前後してのインタビュー(主にインターン)等の就職活動にも時間を割くことになります。時間的にも、精神的にもタフではありますが、こうした制約がある中でいかに自己をマネジメントしていくかもMBAでのよい経験になるかと思います。

Term2の振り返り

(2012年入学:Class of 2014)

 

Term-2は冬休み明けの1/7から授業が始まり3/11/15exam weekで終了しました。授業科目はFinance, Operations I, Strategy I, Global Context of Management, Leading Organizations の5教科で、各教科8~9回のクラスが開講されました。

 

学期全体を通して、pre-termおよびterm-1がどちらかというと理論中心の講義によってまずはビジネスを展開していく上で必要な基礎知識の習得を目的としていたのに対し、term-2ではそれらの知識を活かして実際に直面するであろうビジネス上の課題をいかに解決し、発展させていくかというより実践面を意識した授業内容にシフトしていった印象があります。学生側も入学から数か月がたって、それぞれの個性もほぼ把握され、ESADEの特徴であるグループワークにも慣れてきて、よりリラックスした雰囲気で取り組むことができるようになってきたのではないでしょうか。そうした中でケースを中心により具体的な課題を議論することで、term-1までにはなかったアイディアの発展、新しいクラスの雰囲気というものが生まれていったような気がします。

 

次にGlobal Context of Management というちょっと耳慣れない名前の授業についてちょっと補足しておきます。この授業では、”sustainability”をキーワードに現在地球規模で進行している様々な問題(地球温暖化、貧困・不平等、新興国の勃興等々)を前にして今後のビジネスはどうあるべきかを議論していきました。もちろん全ての問題に対して答えが出るではないのですが、50ヶ国余りの国々から集まってきた様々なバックグラウンドをもつ学生たちとの社会的な議論を通じて、これまで気づくことのなかった問題点を指摘され、知識として持ってはいたけれども実感しえなかった視点からの発言を受け、大いにこれまでの考え方を改めさせられる講義でした。授業の最後には”UNFCC(気候変動枠組条約)を題材として、各学生が各国、および業界団体の代表に扮して今後の気候変動に対応していくための国際的な目標設定と各国のコミットメントを確立すべく議論をするロールプレイが開催されました。個人的には、「アメリカ代表」という環境問題ではやや不利な役割を与えられ、かなり痛い目にあいましたが、事前準備、会議本番を通じて環境問題という視点からみたアメリカの新たな姿が見えてきたこと、また、これまであまり味わえなかった「本気で」相手をつぶしにかかるディベートを一身に受けた経験は大変刺激的でした。全体としてESADEの特徴の一つであるdiversityが最も体現された授業だったと思います。

 

最後にterm-2では企業のCEONGO代表、他大学教授などなど様々なゲストスピーカーが授業に登場したことを付け加えておきます。特に企業トップの生の声を聴き、学生からは意見をぶつけることで、これまで得た知識をいかに今後ビジネスに生かしていくかのイメージがいっそう豊かになったのではないかと感じています。

term-3以降ではさらに実践的に、これまで得た知識、生み出したイメージを本物のビジネスに結びつけるにはどうすればよいかを体験していくことになります。

Term3の振り返り

(2012年入学:Class of 2014)

 

Term3は春休み (イースター休暇) 直前の3月18日に始まり、5月31日に終了しました。授業科目はManaging People、Entrepreneurship、Strategy II 、Operations II、Global Marketing、Management Information Systemsの6科目でした。

 

Term3で受講する科目は、以前のTermに比べてより実践的で す。情報戦略や人事戦略といった専門性の高い科目が含まれるのも特徴です。専門性が高まるにつれて、MBAカリキュラムの中でもESADEが重視する内容が顕著に現れるようになり、Entrepreneurship & Innovation、Global Business等を学ぶことができます。

 

MBAコアコースも終盤を向かえ、クラスの雰囲気も慌しくなってきます。私費学生(特に日本人以外)は、夏休みのインターンの面接・起業訪問なども並行して行うため、時間管理がこれまで以上に困難になっていきます。厳しいタイムスケジュールの中でも、Term1&2での経験を生かしてチーム作業をより効率的・効果的にこなしていくことになります。周囲の学生を見ていても、皆、成長の跡は確かなものがあります。チームあるいはクラスでの発言を聞いていると、議論の質が上がってきており、MBA生らしさが増してきていることが感じられます。

 

個人的にはEntrepreneurshipの授業が特に興味深く感じました。この授業では、新規事業開発に関する知識や心構えを学びます。ここでのEntrepreneurshipはベンチャー企業の立ち上げに止まらず、既存企業からの新事業創出も含まれます。Termを通じたプロジェクトは二つのオプションが選べます。

  (1) 自分たちで新規事業のアイデアを考え、そのビジネスプランを作成する。

  (2) アーリーステージのベンチャー企業に対して、事業モデルを分析し、ビジネスプランにまとめる。

 

いずれにしても、新規事業に必須の概念(Business Model Canvas等)を応用する良い機会になります。さらに、そのビジネスプランは最終プロジェクトに引き継がれ、その事業モデルをより洗練させていくことになります。ここでの活動を通じて、卒業後の起業につなげる学生もいます。

私はEntrepreneurshipコースを通じてビジネスモデルの「検証」の重要性を強く学びました。新規事業というと、突拍子もないアイデアや非常に専門的な技術が注目されがちです。しかし、全ての新しいアイデアは検証が必要であり、その検証結果に応じて、アイデアを少しずつ改良していく必要があります。例えば、クラスの課題の中で、複数回、家族・友人・同級生以外から見込み顧客を探して、インタビューを取り、ニーズを探ることが要求されました。そのような検証の活動をビジネスモデルのあらゆる観点で繰り返していくことで、アイデアが形になっていくということを身をもって学ぶことができました。

 

Term3をもってコアコースは終了になります。選択科目では個人の興味に応じてより専門的な講義を受けることができます。選択科目として用意される科目の中には、よりESADEらしさが現れたものもあります。そして、ESADEでは、12・15・18ヶ月コースとFlexibleに選択できるため、その後の過ごし方は各人別々になります。夏休みに集中講義を受けたり、交換留学に行ったり、またはインターンシップを始めたりします。そのため、互いの進路によっては卒業式まで会えない学生もいます。Term3の修了は一年間机を並べた同級生との再会を約束する、感傷的な時間になります。

Elective選択とIntensive classについて

(2012年入学:Class of 2014)

 

Term-3の終盤5月初旬になると、6月以降の選択必修科目(elective class) の開講予定が発表になります。選択必修科目は6月および9月のIntensive class(月~金(午前・午後)1週間単位の集中講義)と、Term-4(10~12月) / Term-5(1~3月)に開講される通常の週一回授業とで構成されています。

授業の形態によらず、最低8科目取得することが卒業のための必須条件となっています。ただ、Term-1~3中にも一部Elective classが開講されますので、そちらで単位取得済みの場合はその分必要単位が減っていくことになります。また他の学校へ交換留学に行く場合、その学校での取得単位が4科目まで卒業要件として認められます。

 

今年度は全体で約60のクラスが開講予定として提示されました。大別するとFinance系/General management系/ Strategy系/ Marketing系/ Operation系/Human resource系等に分かれ、それぞれTerm-3までのベーシックな内容の中から発展した、ある分野により突っ込んだ内容の授業となります。これら開講予定講義のなかから、各々自分の進みたいキャリア、インターン/交換留学等のスケジュール、およびAcademic track (12month, 15month, 18month)に合わせて授業を選択することになります(academic trackの選択もこの段階で行います)。

 

例えば12month track を選択した場合には、6月/ 9月のintensive classで卒業要件を満たすようにスケジューリングします。Term-4もしくはTerm-5に交換留学に行く予定の生徒は、交換留学期間以外の時期に最低4科目を受講できるように日程を組みます。

 

基本的に各自の希望に従って受講が認められますが、受講希望者が多数の場合は希望順位が高い人から優先的に座席が配分されます。一方で、受講希望者が少なすぎて残念ながら開講されない授業もあります。希望の授業から漏れてしまった、あるいはその授業が開講されなくなってしまった際には、その他の授業から改めて選択することになります。また、卒業要件外(8科目以上)であってもそのクラスの人数に余裕がある限り授業に登録、受講することが認められています(その場合もちろん通常のクラスと同じく評価もついてきます)。

 

6月のIntensive class が終了した時点での感想としては、まずTerm-3までのSection別講義(50人強のクラス分け)とは異なり、学年全員がミックスされて、講義ごとに生徒の顔ぶれも変わります。ただ何しろ全体が約160人の小所帯ですでにほぼ1年一緒にすごしてきていて、話をしたことはなくても顔はどこかで見たことはある間柄ですので、変な緊張感はありません。どちらかというと新しい顔合わせでフレッシュな気分で授業に臨むことができます。また、6月のIntensive classは1クラスの人数が少なく、日本の大学のゼミに近い雰囲気もありました。

Intensive classの期間は、一日中授業なのですが、例えば午前中は座学中心、午後はグループワークと発表、というように、時間割にアクセントをつける等の配慮があります。9月以降、また新しいメンバーで新しい授業を受けるのが楽しみです。

ALCP体験談

(2012年入学:Class of 2014)

 

私たちが担当したのはQuimera(http://www.quimera-project.com/)という環境技術(電気自動車)を扱うスペインのベンチャー企業でした。この会社は、コンセプト創出のフェーズにあり、まだ本格的に電気自動車を生産、流通させた実績はありませんでした。初回のミーティングを経て、私たちのミッションは「中国市場に電気自動車に関わる、何かを販売する。どんな製品をどんな方法で流通させるべきか推薦して欲しい」という市場参入戦略の提案に決まりました。

 

電気自動車に関わる技術的な知識や業界知識に乏しいチームだったため、業界知識を学ぶだけでも1ヶ月以上かかってしまいました。さらに、私たちチームは全員中国語スピーカーだったため、かえって中国語で取得してきた、膨大なマーケット情報に埋もれてしまいました。2ヶ月目には、3人が全く異なる意見を持ち、堂々巡りの討論を繰り返してしまい、コンサルティングの難しさを思い知りました。3ヶ月目、プレゼンテーションの骨子を作りながら、再度優先順位を付け直し、クライアントとミーティングを何度も行い調整を行っていきました。

最終プレゼンテーションに向けての追い込みは数日間、半ば徹夜の状態も経験しながら、授業に出席をし、過酷な毎日でしたが、クライアントからは大変いい評価を得ることが出来ました。

チームによるコンサルティング・ワークを通して、MBAコースで学んだ知識を実際のビジネス世界で応用する方法を学び、卒業後の仕事に直結する良い経験ができたと思います。

Exchange Programme体験談

(2012年入学:Class of 2014)

 

ESADEには2年生のTerm4またはTerm5で、海外のMBAコースを受講する交換留学の制度があります。MBA、特に2年生の選択科目では、学校によって特色・強みが異なりますので、交換留学を通じて多様な経験を積むことができます。ESADEは40校近くの交換留学先が用意されており、欧州(HEC, Manchester)・北米(Kellogg, NYU, UCLA)・中南米(INCAE)・アジア(一橋, HKUST, NUS, ISB)・アフリカ(Cape Town)等の選択肢があります。

 

交換留学にはメリット・デメリットの両方があります。まず、メリットとして挙げられるのは、ESADEとは異なる教授陣の講義や、学生達との交流を通じて、学問的・文化的な理解を深める機会になることです。また、二つのMBAに通うことで、人的ネットワークを大きく広げることができます。MBAコースの外のコミュニティ・生活からも得るものは多くあります。

一方で、デメリットとしては、私費学生の場合、キャリアサービスの支援があまり受けられないことです。原則として交換留学先の学校から就職活動の支援はないため、個人で活動を進めるしかありません。また、費用負担も考慮する必要があり、転居・ビザ取得・現地の保険加入・教科書の購入等で、想定外の出費もありえます。3-4ヶ月程度の家の賃貸は一般的でないため、転居先を見つけるのに手間がかかります。社費学生の場合、会社の規定で交換留学が困難な場合もあるようです。

 

交換留学は成績上位者にのみ応募する権利が与えられます。Pre-term、Term1で上位30%の成績、かつ全ての教科をパスしていることが条件です。権利を得た学生は、希望する学校・学期(秋または冬)を10個まで優先順位をつけて指定できます。学校を選択する際には、これまでにESADEから交換留学した学生の経験談レポートを参考にすることができます。最後に、優先順位に応じて学生が選抜され、希望者が重なった場合、くじ引きが行われます。

(※成績上位者以外も、一定の条件を満たせば、残りの学校の中から選択することができます)

 

 

ここでは、Babson Collegeへ交換留学した経験について述べさせていただきます。Babson Collegeはアメリカ・ボストン郊外にある大学で、Entrepreneurshipに強みをもったMBAコースを提供しています。Entrepreneurship教育においては21年連続で一位に輝いています。個人的にEntrepreneurshipに興味があったため、Babson Collegeに希望を出しました。また、ボストン地域はSilicon Valleyに次ぐ起業の盛んな地域(Harvard ,MITの影響)といわれているため、校外での学びも期待していました。

実際に授業を受けて強く感じたことは、教授陣のレベルの高さです。要点にまっすぐ向かった議論が行われ、Excitingな授業を多く受けることができました。Harvardでも教鞭をとった教授や、Startupを何社も立ち上げて売却まで行った教授などから、世界最高レベルの教育を受けることができました。

 

ESADEとBabsonでは似ている点・異なる点の双方を感じました。まず、Entrepreneurshipにはどちらの学校も注力していますが、ESADEは社会起業にも特色があるのに対し、Babsonは技術に強いように見受けられました。次に、授業の進め方ですが、どちらも50人程度の教室で行われるため、議論に参加しやすい雰囲気があります。ただし、Babsonでは授業での発言に重きがおかれるのに対し、ESADEでは授業・グループワーク・レポート・テストと総合的に学びの機会を捉えているように思います。個人的には、英語力に劣る日本人の場合、授業を中心に評価されるのは非常に困難に感じました。

 

交換留学は、ESADEのDiversityについてより強く意識する機会にもなりました。Babsonはアメリカ人学生が全体の6割程度で、アメリカのMBAの中では国際性が高いと言われています。しかし、実際に学生と触れ合うと、残りの4割の学生も、アメリカで育ち、アメリカの大学を出ている学生が多いため、6割以上にアメリカ的な雰囲気で満たされています。50カ国から来た学生たちと共に過ごすESADEとは雰囲気が異なるものでした。また、学生の社会経験についても、ESADEのDiversityを意識させられました。BabsonはEntrepreneurshipに注力しているため、Family Business出身の学生が多く、また、勤務経験が少ない学生もいました。一方で、ESADEではコンサルティング・製薬・NPOなど多様な業界で社会経験を積んだ学生と意見交換できるため、学生同士での学びが多く得られていたことを実感しました。

 

MBAは多面的に人間を成長させてくれますが、交換留学はさらに多くの次元に広がっていく機会になります。しかし、交換留学に関する意思決定は簡単ではありません。交換留学に行くかどうか、行くならどの地域・学校に行くか、というのは様々な観点で検討する必要があると思います。